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プラットフォーム構築を通じ地域産業の活性化

新たなニーズに応える市場創造

株式会社ジェイ・マーケットは、「産直・多品種・少ロット・高付加価値」を求める消費者のニーズに応えるため、水産食材のサプライチェーン事業を構築しています。

キラーコンテンツを有する生産者との緊密な連携を通じた直接取引や、トレーサビリティに着目した流通インフラの研究開発等を通じ、ブランド認知の向上を企図しています。

グループ企業を通じ、外食事業や小売事業を経営することで、川上と川下を直結させ、事業性の確度を高めています。

提携先生産者の事例 ‒臼福本店(宮城県気仙沼市)

明治15年に魚問屋として創業した㈱臼福本店。

現在は、五代目の臼井壮太朗社長のもと、マグロ延縄遠洋船を操業する網元として、9隻の「昭福丸」が世界の海で遠洋漁業を展開しています。

天然マグロ資源の維持・回復にも力を入れており、その取り組みは、多くのメディアにも取り上げられてきました。

マグロ延縄船で日本で初めてMSC取得に取り組む他、宮城県松島町では、一般消費者向け「松島さかな市場」を運営する等、次世代の水産業の発展に尽力しています。

提携先生産者の事例 ‒金澤鮮魚(長崎県五島市)

長崎県五島列島の福江島で仲買を担う金澤鮮魚。

大手量販店による「コスト重視・大量・安定供給」を求める市場外流通が水産流通の主流となる中、地場水産業の再構築のために、国から委託を受けて離島を奔走する㈱ハレの高田社長の指導のもと、外食事業向けに「多品種・小ロット・高付加価値品」の島外流通に積極的に取り組んでいます。

神経や血抜き作業、内臓処理、うろこ処理等の一次加工を、水揚げ後速やかに行うことで、鮮度とトレーサビリティの高い高付加価値品を、弊社グループを通じ、消費地の飲食店舗に提供しています。

2018年10月1日、本事業は内閣府の推進する「特定有人国境離島地域 雇用機会拡充事業」に認定されました。今後、五島市と壱岐市に密着し、中小水産事業者と、弊社グループや緊密先の外食事業との間で、鮮魚や加工品の直接取引の仕組みを構築し、拡大して参ります。

サプライチェーンのハブとなる製造・流通拠点整備

2019年8月、福岡県福岡市において、水産加工を手掛ける「株式会社玄天」に 資本参加しました。

同社は、厳格な衛生管理と高い加工技術をもとに、大手回転寿司チェーンや大手量販店向けに寿司ネタ等の加工販売を手掛けているほか、博多駅や福岡ドーム向けのケータリング(弁当販売)事業も手掛けており、今後、オクトフォースグループの国内外での水産流通事業の中核的な役割を担う予定です。

新たにオクトフォースグループのメンバーに加わった玄天創業家のリーダーシップと協働により、グループ内での水産流通のサプライチェーンをより強固なものに成長させる所存です。

販売先の事例 – 飲食事業 –

玄天は、コロワイドグループのかっぱ寿司(カッパ・クリエイト株式会社)とのコラボレーションフェアを行いました。

魚種や産地をブランディングに使うのではなく、水産加工会社である『玄天』の名前を前面に打ち出すという、回転寿司の新しいマーケティング手法にも注目が集まりました。

かっぱ寿司が国産天然魚の提供をその品質の進化の一つとして掲げる中で、玄天の持つ『プロフェッショナルが手作業で行う加工技術の高さ』『3Dフリーザーによる鮮度の高さ』は国内トップクラスだとの評価をいただき、今回のコラボレーションに至りました。

クロスボーダーでのサプライチェーン構築

2019年3月、成長著しいフィリピン共和国マニラ市において、50年の歴史を有する水産加工会社「Unifish Inc.」に資本参加しました。

同社は、フィリピンにおいて数少ない「ジャパン・スタンダード」の水産加工ノウハウを有する食品加工メーカーとして、築地への輸出型ビジネスを構築してきました。

時代の変遷と共に、日本への輸出と並んで、フィリピン国内の内需が大きく伸長している現在、同社には、事業開発や魅力ある水産資源のソーシング等を通じ、更なる成長余地があると判断しました。

オクトフォースグループ及びそのフィリピンの提携先であるAmerican Technologies Inc. (ATI)は、既存の輸出型ビジネスに加え、フィリピン内需を取り込むことでの成長を実現すべく、現経営者との協働をスタートしました。

2020年1月、全国に約90店舗を展開する海鮮居酒屋「浜焼太郎」のフランチャイザー事業を買収しました。「浜焼」とは、とった魚介をすぐに浜で焼いて素材そのままを味わう漁師料理。厳選された旬の新鮮でおいしい海産物や野菜をお客様自身で炙って食べていただく。これが、産直海鮮居酒屋「浜焼太郎」です。原点に回帰し、浜で焼くことの楽しさ・美味しさを追求すべく、FC本部として提供しうる機能やサービスを傘下の店舗オーナーとの密接なコミュニケーションを通じ、丁寧に積み上げていきます。